AVC博士は、1982年10月30日、喫茶店として始ました。
当時の時代背景
 第一次マイコンブーム、日本ではNECパソコンPC8001と8801全盛
 アメリカではアップル2が大人気、ワープロが100万円以上したはず。
 ビデオ家庭普及率約10% 、CDプレーヤ10月発売、
 レーザーディスク前年発売 、ミニFM局カフェバー全盛、
 フジデレビ『笑っていいとも』10月放送開始
当時、一部の放送局しか出来なかったパソコンで作ったコンピュータグラフィクス映像とビデオ映像が合成出来るシステムを作って喫茶店の中に入れていました。ブルーのカーテンまでつけてクロマキー合成まで出来る喫茶店でした。なぜ、そのような喫茶店を作ったか聞かれれば、人と同じ事をするのが嫌いな性格のためといった方が正直なところです。
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喫茶AVC博士のビデオシステムに採用パソコンしたのが、YAMAHA YIS PU-1-20です。当時パソコンは、せいぜい16色しか出せない時代に、このパソコンは、265色の内から16色を選んで使え、その処理スピードも世界最速だったはずです。当時のパソコンは、文字は、キャラクタゼネレータを使って表示するためその大きさは、固定で回転するなんてとんでもない時代に。漢字をグラフックとして処理するベクターゼネレータを使って、漢字の回転。拡大、縮小まででる画期的なパソコンでした。
さらに左のカタログを見て分かるように、その設計コンセプトは、今のパソコンがそのもので、20年前にそれを実現させようとしているのが、伝わってくると思います。
価格は本体、キーボード、ディスプレー、プリンタで128万円の定価売りでした。
これをビデオ出力できるように改造して使っていました。
私が目指そうとしていた、そのものだったのです。
現在も大切に保管していますので、ログハウス完成後には、展示するつもりです。
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喫茶AVC博士は、ごく一部の人々には好評だったが、本来の喫茶店の内装の作りも失敗であった、あまりにもコンピュータのイメージにとらわれすぎて、白、ステンレス、ガラスと無機質的にしすぎて落ち着かない、入りずらい喫茶店になってたのも失敗の原因の1つであったと思う、一番大事なことおこたっていたとを後で反省。商売として成立せず喫茶店としてやっていくのはあきらめ、店を処分してビデオ制作業に転業 
YAMAHA YIS PU-1-20 ハードとそのコンセプトも最高だったが、ソフトがほとんどなく、またのYISショップのメーカー直販もあって結果として名古屋、大阪は、1年で撤退、東京のみ販売になりその後すぐにパソコン事業から撤退。
はやすぎた登場

喫茶AVC博士、YAMAHAのパソコン、TRONに共通していえることは、CGである。当時、大形コンピュータやスーパーコンピュータを使って制作費が1秒数百万もするCGはCMなどによく使われたが、どの程度効果があったはわからない。しかし、当時はCG見て『すごい』というより『めずらしい』と思う人の方が多かったかもしれない。現在のパソコンで作り出すCGの方がはるかにすばらしく今思いかえせばあまりにもオソマツな物で子供だましのCGある。リアリティなCG『T2』『ジュラシックパーク』のレベルまでCG技術が上がるまでさらに10年の歳月が必要だった。あのヒットしたフルCG制作の『トイ・ストーリー』も制作会社に対してディズニーが1度全面作り直しを命じたと聞いているその理由が、フルCG言うだけでは、観客を5分しか満足させられない。映画は、ストーリーがおもしろくなければ、観客にあきられてしまう。と言う理由らしい。さすが、ディズニーである。ただ先進技術で人を驚かしても感動がなければ人々には、受けいられないと言う事だ。内容、中身、コンテンツが重要だと言うことを失敗から学びました。

1982年から現在どうなったか
 パソコンは、驚異的スピードで進化しその性能はスーパーコンピュータの領域に入った
 また、Windows95とインターネットで爆発的に普及
 ワープロはほとんどパソコンに置替わる
 ビデオはほとんど世帯に普及率 、CDはCD-ROMに拡大進化、
 レーザーディスクはDVDに切り替わる
 ミニFM局カフェバーたんなるブームで自然消滅
 フジデレビ『笑っていいとも』生放送記録更新中
成功したものを整理すると、便利で、使いやすくて、分かりやすく、おもしろい、そして購入しやすい価格でだと思もう。   

自分では一歩先を行っているつもりで、話題性だけを追っても世間には、指示されないと言うこどで、

    結果を出せば変革者、出せねばだだの変人

と言うことである。

だだ方向性は、間違っていなかったが、少しはやく登場しすぎたと思うが。

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喫茶AVC博士開店1ヶ月前に本格的コンピュータグラフック(CG)を全編に取入れた映画『TRON』が公開される(左のパンプレット写真)。しかし、その画期的な技術や表現方法にもかかわらず一般に受けいられず、日本はもちろん本家アメリカでもヒットしなかった。